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中国も「防空識別圏」の設定を検討か、日本と一部重なるのは必至―カナダ軍事専門誌

XINHUA.JP 11月7日(木)0時21分配信 

中国も「防空識別圏」の設定を検討か、日本と一部重なるのは必至―カナダ軍事専門誌  

中国紙・銭江晩報は、カナダの軍事専門誌・漢和ディフェンスレビューが中国人民解放軍が中国近海に「防空識別圏」を設定することを検討していると報じたと伝えた。

記事によると、近年、米国と日本が中国周辺の軍事飛行活動を活発化させていることを受け、中国が「防空識別圏」の設定を検討している。これは中国が紛争海域と空域における活動頻度と行動の自由を徐々に拡大していくことを意味しており、日本が主張する「防空識別圏」を“帳消し”にする役割があるという。

 中国国防部が１０月３１日に行った定例記者会見で、海外メディアが「防空識別圏の設定を考慮しているか」と質問したが、報道官はこれを否定しなかった。昨年秋の釣魚島（日本名：尖閣諸島）争いの激化以降、「防空識別圏」という言葉を日本メディアが頻繁に使うようになった。先月末には第１列島線を越えて西太平洋での訓練に向かう中国軍機を「防空識別圏」に進入したとして、日本の航空自衛隊機がこれらに接近し、撮影も行っている。

この問題について、中国国防大学戦略部の梁芳教授は「早急に中国の『防空識別圏』を設定し、宣言するべきだ」と提唱する。「日本は勝手に防空識別圏を設定した。日本の海岸線から１００～６００キロの範囲におよび、最も遠いところは中国浙江省の海岸からわずか１３０キロしか離れていない。釣魚島（尖閣諸島）を覆っているだけでなく、自ら主張する東海（日本名：東シナ海）『中間線』も超えている」と指摘。

その上で、「日本の『防空識別圏』はわが国の領海・領空の主権を不法に侵犯している。わが国も早急に『防空識別圏』を設定するべきだ。他国の戦闘機が侵入した場合には警告、監視、駆逐するほか、敵意があるとみなした場合は撃墜する権利も有することになる」と主張している。

 漢和ディフェンスレビュー誌は、中国の「防空識別圏」構想について、排他的経済水域（ＥＥＺ）付近の空域になると指摘。比較的狭い海域、たとえば黄海や北部湾（トンキン湾）を起点として外側に延伸させ、その面積は中国の領海空域面積の１０～１２倍になると予想している。

 中国と日本の「防空識別圏」は必然的に一部が重なることになることから、自衛隊機との接触や摩擦の機会も大幅に増える、と同誌は懸念を示している。

 （編集翻訳　小豆沢紀子）